+trace Option in dig

+trace オプションの挙動

$ dig yokohei.com. +trace を実行したことを想定。

1. .(root) の NS を Resolver に聞きに行く (without RD bit)

2. Resolver は .(root) の NS を Authority Section に入れて返す

[A-M].ROOT-SERVERS.NET の 13 個が返される。 通常の Recursive Query では Additional Section に入っている IP アドレスを利用するが、 trace の場合は利用しない。 代わりに、 NS を再度名前解決する。

3. [A-M].ROOT-SERVERS.NET の A レコードを Resolver に聞きに行く (with RD bit)

これで、 .(root) の NS の IP アドレスがわかる。

4. yokohei.com. の A レコードを .(root) の Name Server に聞きに行く (without RD bit)

すべての Name Server には聞きに行かず、 A を持っているもののどれかに聞きに行く。 ここでは、例として G.ROOT-SERVERS.NET に聞きに行ったとする。

5. G.ROOT-SERVERS.NET は com. の NS を Authority Section に入れて返す

[a-m].gtld-servers.net の 13 個が返される。 このときも Additional Section に入っている IP アドレスは利用されない。

6. [a-m].gtld-servers.net の A レコードを Resolver に聞きに行く (with RD bit)

これで、 com. の NS の IP アドレスがわかる。

7. yokohei.com. の A レコードを com. の Name Server に聞きに行く (without RD bit)

すべての Name Server には聞きに行かず、 A を持っているもののどれかに聞きに行く。(4. と同様の流れ) ここでは、例として m.gtld-servers.net に聞きに行ったとする。

8. m.gtld-servers.net は yokohei.com. の NS を Authority Section に入れて返す

Route 53 で管理されている 4 つの NS が返される。 このときも Additional Section に入っている IP アドレスは利用されない。

9. Route 53 で管理されている 4 つの NS の A レコードを Resolver に聞きに行く (with RD bit)

これで、 yokohei.com. の NS の IP アドレスがわかる。

10. yokohei.com. の A レコードを yokohei.com. の Name Server に聞きに行く (without RD bit)

ついに Answer を受け取る。

+trace 有無による結果の違い

上記の通り、 trace オプションは NS に対する Glue Record (Additional で IP アドレスを返すもの) を利用しない。 そのために +trace の有無で名前解決結果が変わる場合がある。

以下は +trace なしで名前解決を試行したものである。

上では、名前解決結果を取得できている。 これに対して、以下はどうか。 trace をつけて名前解決を試行してみる。

名前解決に失敗している。 ns1.sub.yokohei.com. に対する名前解決の失敗。 単体で試行してみる。

やはり NXDOMAIN になる。これはなぜか。

sub.yokohei.com. は NS レコードを持っており権限移譲されている。 つまり、*.sub.yokohei.com. のレコードは sub.yokohei.com. のゾーンで管理されているはずである。 なので、sub.yokohei.com. のゾーンに ns1.sub.yokohei.com. のレコードを登録すると解決できるようになる。 (このときのクエリは +trace でも reursive なので)

または、sub.yokohei.com. のサブドメインじゃないドメイン名にしても解決できる。